報道関係各位
2008年6月25日
「アフィリエイターから見たECサイトに関する意識調査」 提携したいと思うECサイト、売れ行きの良いECサイトと良くないECサイトの違いは? 他
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特定非営利活動法人 アフィリエイトマーケティング協会
特定非営利活動法人(NPO法人)アフィリエイトマーケティング協会(東京都港区/理事長 柴田健一)は、このたび「アフィリエイターから見たECサイトに関する意識調査」を実施し、本日付でその調査結果を発表した。
この調査は、2008年3月7日から4月4日までの間において、日経BP社・日経ネットマーケティングおよび株式会社マクロミル(調査システム協力)の協力の下、弊協会の個人会員に対して調査を行ったもので、提携したいと思うECサイト、提携したくないと思うECサイト、ECサイトと提携するきっかけ、売り上げを伸ばすために重視している情報源、提携ECサイトが主催するキャンペーンで望ましいキャンペーン、特別報酬をもらっているアフィリエイターの割合等、計26項目についてインターネット上でアンケートを行った。
■ 調査結果サマリー
本調査の回答者の約30%が月当たり10万円以上のアフィリエイト収入を得ており(2007年実績)、積極的にアフィリエイトを行っているアフィリエイターの実態が浮き彫りになった。
提携したいと思うECサイトとして、自分のサイトのコンテンツと相性の良い商品・サービスを扱っているECサイト、報酬額の高いECサイト、企業や商品・サービスの信頼性の高いECサイトとの提携を希望するアフィリエイターが多く、逆に短期間で販売中止になるなど、アフィリエイトリンクのリンク切れが発生しやすいECサイト、キャンセル率の高いECサイト、商品・サービスについての情報が分かりにくいECサイトを敬遠するアフィリエイターが多い。
ECサイトと提携するきっかけとして、ASPのWebサイトやメールマガジンを通じて提携するアフィリエイターが多い。女性は、サンプルを事前に配布されたことによって提携する割合が男性と比較して顕著に高い。
売れ行きの良いECサイトと悪いECサイトの違いでは、自分のサイトのコンテンツの相性、商品自体のブランド力の有無、自分自身の熱意や商品知識の有無が売れ行きに影響すると考えているアフィリエイターが多い。
提携ECサイトの広告掲載状況としては、約6割のアフィリエイターが、提携しているものの広告を掲載していないECサイトの比率が40%以上にのぼる。
特別報酬については、収入の多いアフィリエイターの約7割が特別報酬を得ている。また、特別報酬が実現した経緯として、ASP、ECサイトからの提案によるものが多い中で、自らECサイトに提案して、特別報酬を実現させたという、積極的な動きを行うアフィリエイターの存在も浮かび上がった。
高収入のアフィリエイター(10万円以上/月)の約40%が、提携ECサイトと情報交換を行っており、情報交換の内容としては、「特別報酬の交渉」「自分のサイトの集客状況」「タイアップ企画の交渉」など、幅広く情報交換がなされていることが明らかになった。
■ 調査目的
今回の調査の目的は、2004年以降注目を集め、利用人口も急増中のアフィリエイト・プログラムの実態、および利用者の意識を中立的な立場で調査・公表することにより、今後のアフィリエイトマーケティング業界の健全な発展と理解を促進し、現状や課題を正しく把握してゆくとともに、将来のあるべき姿を模索し、かつ提唱してゆくことにある。
また、2005年9月にNPO法人として誕生した協会が、今後、アフィリエイト導入企業(ECサイト)、個人・法人サイト運営者(アフィリエイター、アフィリエイトサイト)、および両者の仲介を行う企業(アフィリエイト・サービス・プロバイダ ASP:Affiliate Service Provider)などの関係者とともに、イベントやセミナー、業界としてのルール作りといった諸活動を行ってゆく際の基礎データとして活用してゆくことにある。
■ 調査概要
調査方法 |
インターネットリサーチ |
調査対象 |
弊協会の個人会員(個人正会員、個人WEB会員) |
有効回答数 |
159サンプル |
設問数 |
26問 |
実施期間 |
2008年3月7日〜4月4日 |
■ 調査結果ダイジェスト
1. 2007年における1月あたりのアフィリエイト収入
〜「月あたり10万円以上」が約3割〜
本調査の回答者の月毎の収入額(2007年実績)は、「10万円以上」と回答する者が、約30%(28.3%)存在し、「100万円以上」という、事業者レベルの収入を得ている回答者が約6%(5.7%)という結果となった。
この結果より、本調査の回答者は、アフィリエイト中級者〜上級者が比較的多く含まれていることが推察される。
2. 提携したいと思うECサイト
〜「相性」「報酬額」「信頼性」の高いECサイト〜
アフィリエイターが提携したいと思うECサイトは、「自分のWebサイトのコンテンツと相性が良い」商品・サービスを取り扱っているECサイト、「報酬料率、報酬額が高い」ECサイト、「企業や商品・サービスの信頼性が高い」ECサイトとの提携を望む意見が多かった。
また、「長期間に渡り製品・サービスを販売、提供している」ECサイトを重要視する声も多く、リンク張替えの手間がかからないことを重視する傾向も見られた。
3. 提携したくないECサイト
〜「短期間」「キャンセル率」「報酬額」を重視〜
アフィリエイターが提携したくないと思うECサイトは、「短期間で販売中止になったり、アフィリエイトリンクが切れてしまったりする」ECサイト、「キャンセル率が高い」ECサイト、「報酬料率、報酬額が低い」ECサイトを挙げる意見が多かった。
また、「商品・サービスの情報が良く分からない」ECサイトを敬遠する意見もあり、アフィリエイターに対して、商品やサービスについての情報提供をしっかり行われているかどうかを重視する傾向も見られる。
4. ECサイトと提携するきっかけ
〜ASPのブログや管理画面などWebサイトでの紹介が50%以上〜
アフィリエイターがECサイトと提携する際、そのきっかけとなるのが「ASPのブログや管理画面などWebサイトでの紹介」「ASPのメールマガジンでの紹介」など、ASPからの情報である場合が多い。
また、他のアフィリエイターのサイトを見て、アフィリエイトが実施されていることを知り、提携するアフィリエイターも多く見られた。
5. ECサイトと提携するきっかけ(クロス集計:性別)
〜女性はサンプル品に弱い?〜
ECサイトと提携するきっかけを性別で見ると、女性はサンプルを事前に配布されたことによってECサイトと提携する割合が男性と比較して顕著に高い。
また、「他のアフィリエイターのサイトを見て」「他のアフィリエイターから勧められて」提携する割合も女性の方がやや高く、女性アフィリエイター同士のコミュニケーションがECサイトとの提携のきっかけとなる傾向が見られる。
6. ECサイトと提携するきっかけ(クロス集計:アフィリエイト収入)
〜高収入アフィリエイターは、リアルな交流も〜
ECサイトと提携するきっかけをアフィリエイト収入別で見ると、高収入を得ているアフィリエイター(10万円以上/月)は、全体的にあらゆることをきっかけにECサイトと提携する割合が高い傾向が見られる。
特に、ASP担当者、ECサイト担当者、セミナーなど、直接的な交流を通じて提携する割合が収入の少ないアフィリエイターと比較して高い傾向が見られる。
7. 売れ行きの良いECサイトと悪いECサイトの違い
〜「相性の良さ」「ブランド力」「商品知識・熱意」が売れ行きに影響〜
アフィリエイターが考える、売れ行きの良いECサイトと悪いECサイトの違いは「販売する商品と自分のサイトの相性」が圧倒的に多く、続いて「ECサイトや商品のブランド力」が多かった。
また、「そのECサイトや商品に対する自分自身の熱意・知識」を挙げる声も多く、思い入れのあるECサイト・商品であるかどうかも売上に影響すると考えるアフィリエイターが多く見られた。
8. 提携ECサイトの広告掲載状況
〜約6割のアフィリエイターが、広告を掲載していないECサイト40%以上〜
提携をしているものの、実際には広告を掲載していないECサイトの比率は、「40%以上60%未満」が28.9%、「60%以上80%未満」が23.3%、「80%以上」が8.2%となっており、約6割のアフィリエイターにおいて、提携しているECサイトのうち約半数以上のECサイト広告が実際には掲載されていない状況が明らかになった。
9. 特別報酬について
〜高収入のアフィリエイターの7割が特別報酬を得ている〜
通常のアフィリエイト報酬とは異なる、高い成果をあげているアフィリエイターに提供されている特別報酬について、高収入のアフィリエイター(10万円以上/月)においては、7割以上が特別報酬を得ていることが明らかになった。
また、特別報酬が実現した経緯として、「提携ECサイトからの提案」「登録ASPからの提案」が大多数を占めている中で、「自ら提携ECサイトへ提案して実現した」という、積極的な動きを行うアフィリエイターの存在も浮かび上がった。
10. 提携ECサイトとの交流について
〜主にメールで、幅広い情報交換〜
高収入のアフィリエイター(10万円以上/月)の約40%が提携ECサイトと情報交換を行っており、情報交換の内容としては、「特別報酬の交渉」「自分のサイトの集客状況」「タイアップ企画の交渉」をはじめ、「提携ECサイトのアフィリエイトに関するアドバイス」「提携ECサイトの商品・サービスに関するアドバイス」など、自分のサイトに関するものから提携ECサイトへのアドバイスなど、幅広く情報交換がなされていることが明らかになった。
本ダイジェストには掲載していないが、情報交換の頻度としては、メールを通じて月に1回以上が半数以上を占め、直接対面では2・3ヶ月に1回程度からそれ以下の頻度が大多数を占め、主にメールによって情報交換がなされている。
11. アフィリエイトをしていて困ったこと、不満なこと(自由回答)
〜ECサイトへの距離感。アフィリエイトのイメージの悪さ〜
突然アフィリエイトを終了したり、報酬額を変更したりするECサイトがあったり、注文が却下された理由がアフィリエイターには分からないなど、ECサイトに対して距離感を感じているアフィリエイターが多い。
「楽に儲けられる」「一部のアフィリエイターによるスパム的行為」など、アフィリエイトに対するイメージが悪いという意見や誤解なども散見され、アフィリエイトをしていることを人に言えないアフィリエイターも多くいる。
■ 本調査の設問一覧
Q1 |
あなたは現在、いくつのECサイトと提携していますか。 |
Q2 |
あなたはどのようなECサイトと提携したいですか。重視している順番に3つを順位付けしてください。 |
Q3 |
あなたが提携したくないECサイトはどんなサイトですか。悪い順番に3つを順位付けしてください。 |
Q4 |
あなたが新しくECサイトと提携する場合、何をきっかけにECサイトと提携しますか。(いくつでも) |
Q5 |
提携したいECサイトと提携するために未登録のASPに登録したことはありますか。 |
Q6 |
1ヶ月当たり1,000円以上の報酬が発生しているECサイトの数はどれくらいですか。 |
Q7 |
1ヶ月当たり1,000円以上の報酬が発生しているアフィリエイトサイトは、何の目的で作成したサイトですか。※複数のサイトをお持ちの方は、もっとも報酬の高いものについてお答えください。 |
Q8 |
あなたが、提携しているECサイトの分野はどれですか。(いくつでも) |
Q9 |
売り上げが発生しているECサイトの分野はどれですか。(いくつでも) |
Q10 |
複数のASPで提携可能なECサイトの場合、何を基準にASPを選択していますか。 |
Q11 |
売り上げを伸ばすために、何か対策をしていますか。 |
Q12 |
前問で「している」とお答えの方にお伺いします。売り上げを伸ばすためにどんなことをしていますか?(いくつでも) |
Q13 |
前問で「情報収集」とお答えした方にお伺いします。売り上げを伸ばすために重視している情報源は何ですか。 |
Q14 |
売れ行きが良いECサイトと悪いECサイトの間で、違いは何だと思いますか。 |
Q15 |
提携ECサイトからはどのような情報を期待していますか?期待している順に3つ順位を付けて下さい。 |
Q16 |
提携ECサイトが主催するキャンペーンとしてどのようなキャンペーンが望ましいですか? |
Q17 |
特別報酬をもらっている提携ECサイトはありますか。 |
Q18 |
前問で「ある」と答えた方にお伺いします。どのようにして特別報酬が実現しましたか。 |
Q19 |
提携ECサイトから報酬以外の、モニター商品等の提供を受けたことはありますか。 |
Q20 |
提携をしているものの、実際には広告を掲載していないECサイトの比率はどの程度ですか? |
Q21 |
その提携先のECサイト担当者と情報交換していますか。 |
Q22 |
その提携先のECサイト担当者との「メール」での接触頻度はどれくらいですか。 |
Q23 |
その提携先のECサイト担当者との「対面」での接触頻度はどれくらいですか。 |
Q24 |
その提携先のECサイト担当者とどのような交流を行っていますか。(いくつでも) |
Q25 |
あなたが、2007年に得た1ヶ月あたりのアフィリエイト報酬額はどの程度ですか? |
Q26 |
アフィリエイトをしていて、困ったこと、不満などを自由にご記入ください。 |
■ 今後の展開
アフィリエイトマーケティング業界の健全な発展と理解を促進し、現状や課題を正しく把握してゆく一助とするため、調査結果レポート(全28ページ)だけでなく、アンケートで収集した生データについても、弊協会の法人正会員に対して、無償にて公開することとする。
― 以 上 ―
【特定非営利活動法人 アフィリエイトマーケティング協会】
所在地 : 東京都港区西麻布4-3-11泉西麻布ビル2F 株式会社ベンチャーリパブリック内
理事長 : 柴田 健一
設立 : 2005年9月6日 (NPO法人としての登記日)
URL : http://affiliate-marketing.jp/
「協会SNS」 : http://affiliate-marketing.jp/sns/
調査協力 【日経BP社・日経ネットマーケティング】
所在地 : 東京都港区白金1丁目17番3号 NBFプラチナタワー
編集長 : 渡辺 博則
URL : http://netmarketing.nikkeibp.co.jp/
調査システム協力 【株式会社 マクロミル】
本社所在地 : 東京都港区港南2-16-1 品川イーストワンタワー 11F
社長 : 辻本 秀幸
URL : http://www.macromill.com/company/profile.html
「マクロミル」 : http://www.macromill.com/
本件に関するお問合せ
特定非営利活動法人 アフィリエイトマーケティング協会
広報担当 : 柴田、森本、野崎
E-Mail : press@affiliate-marketing.jp
問合せフォーム : http://affiliate-marketing.jp/contactus/